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子どもたちの変容

課題を越える

NO.002

自分だけ違うプリント

彼は勉強が嫌いでした。その中でも特に苦手な科目は数学。小学校で九九につまづいて以来、克服することなくいつの間にか中学生になってしまったのです。中学での授業はほとんどわからないままでした。授業中は絵を描いているか、寝ているかでした。そんな時、数学の先生が彼のためにということで、授業中に小学生の課題を与えたんです。すると、それを見ていた男の子たちが、彼を馬鹿にするようになっていきました。

保健室は1時間だけ

クラスに居場所が見出せなくなった彼は、保健室で時間をつぶすようになっていきました。ところが、保健室に入れるのは1時間だけ、次の時間には教室に戻るというルールになっていたんです。それで彼は居場所を失い、不登校になっていったのです。

苦手の克服

学びの森へは、お母さんに連れられてやってきました。当初は、「先生なんて信じられない」そんな反抗的な目つきでした。でも、だんだん打ち解けていき、彼は学びの世界にちゃんと向き合うようになっていきました。九九からのスタートです。覚えさせることはせずに表を見て問題を解くように指示をしました。結果、彼は中学卒業までに2次方程式が解けるようになっていったのです。

自信がキャリアを拓く

自分が一番苦手だったこと、一番避けてきたことを克服できた経験は、いろんなところで役立ちます。彼は、その後公立高校へと進み、専門学校で整備士の国家試験に合格して、自動車整備の道へと進んでいったのです。この間、もうすぐ結婚しますと教えてくれました。

性別 : 男(亀岡市)

在籍年齢 : 中1〜中3