不登校と進路
進路
一旦不登校になると、その後の進路が閉ざされるのではないか…、そう心配される方も多いかもしれません。でも、心配はいりません。確かな学力さえ身についていれば、様々な進路選択が可能です。中学2年生からやってきた彼も、学びの森に在籍している間に力をつけ、志望校へと進学していきました。
力をつけるために
彼は人間関係につまづき、1年生の2学期から学校を休みがちになったそうです。学びの森にやってきたときには、すでに1学年程度の学習の遅れがありました。その遅れを取り戻し、志望校合格のために必要な学力をどうやってつけていくのか、本人やご家族とじっくり話し合いながら進めていきました。
学校との距離感
その際重要になのが、学校との距離感です。合格に必要な学力をつけることではなく、良い成績(内申点)を取ることを目的にすると、授業で使用したプリントや小テスト、毎日の宿題などを大量にこなさなければなりません。また、体育などの副教科については、学校に行って授業を受けることが必要になる場合もあります。もちろん、そういった選択をすることも可能です。しかし、学校からの課題や定期テストの準備に追われ、徐々に調子を崩し、その結果良い成績も取ることができなかった…というケースも数多く見てきました。最終的な判断は本人とご家族に委ねられます。私たちの役割は、本人の未来にとって最も良い学校との距離感について一緒に考えていき、その結論に沿って学校と連携を取り、学習環境を整えることです。
学習塾との連携
彼の場合、本人とご家族の方と話し合い、定期テストを受ける以外は学校からの課題は一切せず、学習塾に通いながら受験勉強をすることになりました。また、学習が積み重なっているかどうかは、内申点ではなく模擬試験で算出される客観的な偏差値で把握することにしました。学びの森と本人、ご家族の合意が形成できたので、私たちは学習塾と連携し、塾の先生とこまめにやり取りをしながら、彼の生活面・精神面のサポートをしていきました。毎日学びの森に通って先生や仲間と過ごす時間、心が折れそうになったときの声かけがあったから受験を乗り越えられた、と彼は卒業のときに語ってくれました。
実力をつけて志望校合格へ
こうして彼は、見事第一志望の高校へ進学していきました。たとえ不登校になっても、実力さえ伴えば進学に不利になることはありません。彼のように、内申点に頼らず進路を切り拓くこともできるのです。私たちは長年の経験を活かし、そのサポートをおこないます。