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日誌

ナラティブセッション

ナラティブセッション、それは語りの場。自分自身の過去を振り返りながら新しい自分史を描いていく作業。
自分たちのネガティブな過去を肯定的な未来へと置き換えていく作業です。
不登校の子供たちにとって、このことはとても大事なことだと思います。


昨日は高校生の男の子が、語ってくれました。
小学校高学年から中学生にかけて、彼はいじめに遭いました。
当時のことを振り返ると、自分の周りは 95パーセントが敵だったといいます。
学校の先生さえも、自分の味方ではなかった。
彼にとっては、社会は全く信じられるものではなかったのです。
そんな彼は、アウラの森にやってくることで少しずつ自分自身を表現し始めます。
安心できると感じられるからこそ、一つずつ思い鎧を脱ぎ去っていったのです。
95パーセント敵しかない彼の社会観の中に、安心できる世界が広がり始めました。
分母が大きくなることで、敵の割合が減るわけです。
最近、彼自身の中でいろんなことが動き始めています。
大学のオープンキャンパスに行き、セッションの場で自分自身の過去を語り始める。
そして、アルバイトを探し始める準備をしようと考えるようになったのです。
彼らが変わるときには、一気に変わります。
私たちはその変容の下地を彼らとともに作っているのかもしれません。
そして、いくつかのきっかけと、いくつかの出会いの中で、それは一気に開花するのです。
ナラティブセッション、それは彼らの語りを、みんなで受け止める場。
彼らにとっても、私たちにとっても大事な学びの機会なのです。