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日誌

音で出会う

どうも、学びの森のキノシタです。

今日は「学びの森の音楽祭」が開催されました。

 

(↑このチラシはある生徒が作ってくれたものなんです!センス最高!!)

 

この音楽祭は、来週から始まる<教養講座(音)>で講師をしていただく、竹内マキさんとの顔合わせも兼ねています。

竹内さんはこれまで、重度知的障害をもつ方々や児童養護施設の子どもたちと数多くの音楽セッションを重ねてこられた方です。

 

僕が初めてお会いしたとき「音楽は目の前の人たちとのコミュニケーションだと思っています」とおっしゃっていたのがすごく印象的でした。
学校の音楽の授業のように上手い下手ではなく、他者とのコミュニケーションそのものとしての「音楽」の時間が学びの森でできればと思い、ご協力いただく運びとなりました。

 

講座のことは随時お伝えしますね。

ではさっそく「音楽会」の様子をお伝えしようと思います!

 

会場は学びの森のすぐ隣にあるコミュニティセンターをお借りしました。

竹内さんと一緒に準備スタート。

 

真ん中にドラムセットを組んで…と言いながら、ドラム以外にもたくさん打楽器が出現!

そして「これは子どもたちに後で手に取ってもらおうと思って」と取り出された大量の楽器たち!

見たことないものが多くて、机に並べているだけでワクワクしてきます。

 

 

 

できるだけ近くで竹内さんの出す「音」を体感してもらえるようにイスを配置して準備OK!

実際に生徒が座るとこんな感じになりました。

 

 

時間になり、いよいよ音楽祭がスタート。

竹内さんの「言葉」ではない「音」での自己紹介です。

 

 

普段学びの森では聞くことのない「音」の数々。
そのテンポやボリューム、リズムのすべてが「はじめまして」を表しているように僕には感じ取れました。

 

 

竹内さんが出す音に対してみんながちゃんと応答していて、今まさに竹内さんという存在と「出会っている」ような感じがしました。

中には音に反応して、思わず身体を動かし出してしまう生徒も!

 

竹内さんの自己紹介が終わったら、次は僕たちの番!?

机に並んだ楽器の中からひとつずつ手に取っていきます。

 

なんていう楽器なのか、どんな音が出るのか、どうやって音を出すかもわからない楽器たち。

恐る恐る選ぶ子もいれば、これ!と決めて選ぶ子も。

 

 

それぞれが選んだ楽器を使って、竹内さんとセッションをしました。

本当は動画で見てほしいんですが、今回は残念ながら写真で。

 

 

楽器が違えば出る音が違うのは当たり前なんですが、音の出し方やリズムの取り方、力加減って本当に個性が出るんですね。

その人らしいなぁ~と思うものもあれば、そんな一面あったん!?と思うものまで、十人十色ならぬ十人十音でした。

 

 

竹内さんはどんな音かな?そうきたか!じゃあ自分はどういう音を出そう?

みたいなことを考えながら、でも瞬間瞬間のことで考える暇もないまま、セッションは進みます。

 

「音楽は目の前の人たちとのコミュニケーション」

まさしくその言葉通りの状況に身を置いた感じでした。

 

最後はグループに分かれて音を出しました。

「1→2→3→4→5→6、この順番で」と「この速さ(リズム)で」という簡単な枠の中で音を出します。

 

カーン!キーン!ガラン!ぽこ!ぱふー!ぼぉぉーん!

これがなんとも言えない良い味の合奏になってるから不思議です。

 

たったこれだけのことで合奏ってできるんや!という新鮮さ。

自分一人で音を出す楽しみに加えて、みんなで音を出す楽しみも味わうことができました。

 

そうこうしているうちに、あっという間に時間は過ぎて音楽会は閉会。

みんなまだまだ音を楽しみたいという表情でコチラを見ていましたが、それは次回以降の講座でのお楽しみ。

 

教室に帰ってからみんなに感想を書いてもらったのですが、全員楽しかったみたいです。

ある生徒は「何も自分のプロフィールを話していなかったのに、最終的にみんなになじんでいてすごいと思った」と書いていました。

 

以前もブログで書いたかもしれませんが、学びの森は「言葉」によるやり取りがとても多いところです。

でも今回のように「言葉」を使わず、ぴょーんと軽やかに「音」で関係ってつくれてしまうんですね。

 

その機会を目の当たりにして、というか自分もそれを経験して、改めて言葉以外のものの大切さを考えました。

その意味でも、今日竹内さんという方に「音で出会う」ことができてよかったなぁと思います。

 

来週からの講座もめちゃくちゃ楽しみです!

どうなることやら!

 

では、また~