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日誌

出会い場と体験活動

知誠館では、こだわりを持って仕事をしている大人の方に出会い、その人の生き方に触れる「出会い場」という活動をおこなっています。
日々の生活では、生徒同士やスタッフとの関わりはあっても、全く知らない大人と関わる機会はそう多くありません。「出会い場」は、そういった機会を作る事、そしてその中から、生徒たちの将来の選択肢が拡がることを目的としています。


さて、今回の「出会い場」は、NHK京都放送局でディレクターをしている田嶋千尋さんをゲストにお招き…するのではなく!!
私たちが直接NHKに乗り込んで話を聞きにいってきました!
実は、「どうせならNHKってどんなところなのか社会見学も兼ねて行ってみよう」ということになったのです。
そして、これもまた急遽決まったんですが…
「NHKに行くなら東寺にいって立体曼荼羅を見に行こう」ということになりました。
その理由は、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』に出てくる仏教的な世界ってどんなんや?というのを実際に体験してもらおうということになったからでした。
なので、今回の活動は「出会い場」と「NHK、東寺の社会見学」の豪華二本立てとなりました!
今回はその中で私が印象に残ったことをブログにあげたいと思います。
知誠館の今年度のメンバーで課外活動をするのはこれが初めて。
生徒たちも「電車やバスに乗る」ということや、「集団で行動する」ということにハードルを感じているようでした。
みんな来れるかな~と心配していましたが、集合場所にいくとほぼ全員集まっていました。
─緊張しすぎて昨日寝れへんかったわ…
─私なんかお腹痛くなった
と言う子もいましたが、集合場所に来れたことがまずは自信になっているのか、少し笑顔も見られました。
そして地下鉄でNHKに移動。
8Kビジョンという最新の映像技術を体験し、田嶋さんの話を聞きました。
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田嶋さんには、自身のライフストーリーや、今の仕事でのこだわりと葛藤、これから作りたい番組などいろいろなことを語っていただきました。
生徒の感想で多かったのが、「私(僕)も田嶋さんと同じような経験したことあるので、共感できました」というもの。
みんな田嶋さんの語りを、自分に引きつけて聞いているようでした。
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誰かの物語はその人だけの物語ではないのでしょう。
そうやって自分の文脈に、誰かの文脈を紡ぐことができる生徒のことを素直に尊敬しました。
ちなみに、田嶋さんは今後も知誠館に関わってくださるそうなので、生徒と田嶋さんのストーリーも今後紹介できればいいなと思います。
さて、NHKを後にしてお昼休憩。
知誠館の京都オフィスであるflag三条のスペースで、みんなでお昼を食べました。
その後、バスで東寺まで移動。
バスはクーラーがきいていて涼しかったのですが、降りたら灼熱!
暑すぎる!なんじゃこの日差しは!32度て!まだ5月やで!とひとりわめきながら東寺に行きました。
お寺の方が丁寧に講堂の立体曼荼羅について説明してくれました。
私は仏教に詳しくないので、ほえ~という感じでしたが、生徒たちは熱心に仏像を見ながらその説明に耳を傾けていました。
─あ、あの仏様は鳥の上にいる
─こっちは象やで
─左右対称じゃないんやな…
─あの仏様の顔怖いな…
始めはお寺に興味がなかった子どもたちも、自分で「?」を見つけてそれを考えていました。
結構みんな真剣な顔つきで見ていたのが新鮮でした。
仏教とは─?とか言い出すと、面白くないですが、みんなこうした経験からそのニュアンスを自分たちなりに咀嚼していってくれればと思います。
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金堂や五重塔も見終わると、さすがにもんな疲れが出始めました。
暑いし、久しぶりに歩いたし、人も多かったし…
たくさんのことを経験するということは、それだけ疲れも伴います。
みんなの顔を見ていると、「今日はもう刺激が多すぎて身体に取り込めない!」と言っているようでした。
それが良いのか悪いのかはわかりませんが、生徒にとって(私にとっても)刺激がたくさんの課外活動になりました!
これが、みんなにはどんな経験となって残っていくのか気になります。
6月にも課外活動がありますが、次はどんなことが経験できるのでしょうか。
今日来れなかった生徒も、来れるといいなー♪
長くなりましたが、以上で報告を終らせていただきまーす!