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日誌

不登校になったからできること?

知誠館では、月に一度生徒やスタッフが自分のことを語る「森の語り場(以下、語り場)」という活動をおこなっています。
今までは塾長がインタビューしながら、その場にいる人たちと語り合うというスタイルでやってきました。
でも、実は別に形は何でもいいんです。


語り場では、自分の過去の体験を言葉にして語るということを目的としています。
─過去の自分や今の自分と向き合い、言葉にしていくこと。
─その場にいる人がその言葉に耳を傾け、その人も自分自身と向き合い、言葉にすること。
形よりも、こういったところを大事にしています。
だから、今回語り場はなんと、プレゼンテーション形式になりました!!
小学校6年生の男の子がプレゼンターになり、みんなの前でプレゼンをしました。
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テーマは
「住みやすい街、熊本~京都との比較~」
この生徒(以下、A君)は、熊本から京都に来て辛い経験をしました。
だからA君にとって、「熊本は天国、京都は地獄」という図式が出来上がっていました。
それを屁理屈ではなく、論理的にみんなが納得するような形でプレゼンしてもらったんです。
A君は30分ぐらいひとりでしゃべってたと思います。
しかもちゃんとパワーポイントのスライドショーを使いながら。
また面白いのは、比較のポイントがこれでもか!というぐらい具体的なんです。
例えば、家のベランダの広さと家賃の関係とか、冷しゃぶに使っている豚肉の脂身の質とか。
だからこそ、ありふれた熊本の紹介ではなく、A君にしかできない熊本の紹介になっていました。
感想には、「比較」というなら同じ項目同士を比較しないと…などプレゼンの構成面での指摘があったものの、みんなA君の記憶力や語る力に驚いたというものが多かったです。
確かに、小6で30分間しゃべりっぱなしでプレゼンするってなかなかできることじゃないですよね…。
私はA君が、ここまで具体的な記憶として熊本のことを覚えていて、京都と比較することができるのは、A君の中で傷ついた体験があるからだと思いました。
だから、すごいな!と尊敬する反面、どれだけ辛かったんかやろう…と考えたりしました。
そして、語り場での体験から、A君が今知誠館にいる意味、不登校を経験している意味を言葉にできたら、もう少しリラックスして生活できるのかもなぁと考えました。
まぁ、何がA君にとって良いのかは、A君が決めることなので、おこがましい話かもしれませんが、今回の語り場の私なりの感想でした。
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