私は、ようやく前を向いて生きることができるようになりました
若者支援の指導者たちの前でそう話してくれたのは、中学生のサチコでした。彼女が学校へ行けなくなったのは、小5の時だったと言います。重い障害を抱える兄を持った彼女は、自分が五体満足であるにもかかわらず学校にいけないということを責め続けていたといいます。そこには、家族からのプレッシャーもあったのかもしれませんが、とにかく彼女はよく「私は、ダメな人間なんや」と言っていたことを覚えています。
何事に対しても自信が持てなかった彼女は次第に孤立していき、いつも下ばかりみて生活するようになったと言います。そういえば、私の最初の頃の彼女に対する指導目標は、彼女が前を向いて生きていけるようになることだったように記憶しています。
そんなサチコもこの2年の間で大きく変わりました。学習に対する自信が彼女の足掛かりとなり、さらには自分の苦しかった過去をみんなの前で語るという経験が、彼女の未来を開き始めました。「私もようやく前を向いて生きていけるようになりました」と彼女がたくさんの大人たちの前で宣言したことは、実は彼女にとってとても大きなことだったのです。
何事に対しても自信が持てなかった彼女は次第に孤立していき、いつも下ばかりみて生活するようになったと言います。そういえば、私の最初の頃の彼女に対する指導目標は、彼女が前を向いて生きていけるようになることだったように記憶しています。
そんなサチコもこの2年の間で大きく変わりました。学習に対する自信が彼女の足掛かりとなり、さらには自分の苦しかった過去をみんなの前で語るという経験が、彼女の未来を開き始めました。「私もようやく前を向いて生きていけるようになりました」と彼女がたくさんの大人たちの前で宣言したことは、実は彼女にとってとても大きなことだったのです。
※プライバシーに配慮するため、文中に登場する事例はすべて仮名とし、状況に応じて加工が施されております。