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日誌

牛松山登山 with Mr,Y

ご無沙汰しております、学びの森のキノシタです。

今日はみんなで牛松山登山にチャレンジしてきました。

 

亀岡市内の小学生が、一度は必ず登ると言われている牛松山。

別名「丹波富士」とも呼ばれるこの山は、登山初心者でも安心して登れるとのことで、今年度の遠足場所に選ばれました。

 

個人的に登山は大好きで、友達とふたりで旅行に行った際には登山も必ずセットメニューに追加するほど。

一心不乱に登りながら自分と対話をする時間や、いつも7合目あたりで友達を置き去りにするあの快感はたまりません。

 

余談はさておき、さっそく登山の様子をお伝えしていきましょう。

スタート地点は保津小学校。日頃の行いの良さからか、晴天にも恵まれました。

 

 

そうそう、今回の登山はただの登山ではありません。

柳さんによる<教養講座(身体)>とセットの登山なのです!!

 

山へ繰り出してみて新しい身体感覚や身体表現を自分の中に取り入れることや、いつもと違う状況で柳さんと関わることで新しい関係がつくられることを期待しての試みです。

山へ登る前に、柳さんからふたつの指令が出されました。

 

 

①この登山中に自分がコレだ!と思うモノをひとつだけ持ち帰る

②山の中で聞こえる音、漂ってくる匂い、目に入ってくる景色…などにアンテナを張り、帰ってからそれを表現する

 

これらの指令が出されるだけで、登るときの意識が全然違ってきます。

今回は「自分に飛び込んでくるあらゆる情報に対して、感覚を研ぎ澄ませながら登る→それを表現する」という意識で臨みました。

 

登山口まで少し歩きます。

快晴すぎて、少し歩くだけで汗が出てきます。

 

 

登山口到着。

柵を開けていざ入山。

 

 

思ってるよりしっかり山やん…。

初めて登山をする生徒から絶望感が漂います。

 

 

田中先生を先頭に、一列になって進んでいきます。

牛松山には、途中で「●丁目」という石碑があり、ゴールはなんと18丁目。

 

 

最初は意気揚々と登っていた生徒も、だんだん息があがっていきます。

えー!まだ3丁目やん!半分もいってないやん!!と、山の洗礼へ怒りをあらわに。

 

 

上り坂が続くと、ぐっとペースダウン。

そんな時には助け合い!後ろの人がたった2本の指でリュックを押すと…?

 

あら不思議!身体が軽~い!

推進力が一気に増して、上り坂もスイスイ進むことができました。

 

実は、これも柳さんの仕掛けのひとつ。

自分の身体だけでは得られることのできない、他者がいるからこそ得られる感覚を味わうためのワークでした。

 

この他にも、何かあるたびに「ほら、何か街中とは違う音しない?」とか「下ばっかり見て登らないで、たまには空も見上げてみよう?」と声をかけて、アンテナの感度を上げようとしてくれていました。

 

10丁目を越えると、さすがにばててくる生徒も。

細目に水分補給をしたり、スタッフが代わりにリュックを担いだりしながらなんとか進んでいきました。

 

 

途中、亀岡市内が一望できるポイントや、やまびこが再現できるポイントを通過しました。

それぞれ疲れながらも、山でしかできない経験を楽しんでいるようでした。

 

 

 

15…16…17…、あともう1丁!!

元気な生徒は逸る気持ちを抑えきれない様子。鳥居と階段が見えると、一目散に頂上へ。

 

 

もう(自分自身の)充電2%…。

と死にかけていた生徒も、頂上でお弁当が待ってる!の一言で最後の力を振り絞り、全員登頂することができました!

 

シートをひろげ、みんな待ちに待ったお弁当!

頑張った分だけ美味しさも倍増!

 

 

 

と、ここで柳さんが韓国のお土産を。

「韓国のりチュセヨ!って言ったらあげるよ」の一声にむらがる生徒たち。

 

 

「じゃあ次はポンテギチュセヨ!って言ったらあげるよ」

そう言って出てきた缶詰の中身は…?

 

写真は載せません。気になる方は「ポンテギ」で調べてください。

僕を含め数名が食べました。味は美味しいです、味は…。

 

とまぁ、そんなハプニング(?)もありながら、お弁当でエネルギーチャージ完了!

下山の前に少しだけ、柳さんの講座(頂上編)がスタート。

 

 

服が汚れるのはおかまいなし!いきなりの「テンション0」です。

それから、みんなで拍手を回したり、ヤッホー!を回したりして集中度合を高めました。

準備ができたら、みんなでひとつのシーンをつくります。

 

山頂まで登り切った僕たちを待ち受けていたのはなんと大地震!!

実は牛松山は活火山だったのだ!!

井戸からはマグマが流れ始める!!

君ならどうする!?

 

という設定を共有し、スローモーションで表現しました。

 

 

一目散に逃げる人、何が起こったのか戸惑う人、井戸を確認しようとする人、逃げ遅れる人…。

スローモーションなので、誰かの表現に反応して別の誰かが表現する、みたいに色々な表現が混ざり合います。

 

 

「井戸から流れるマグマが金銀財宝に!!!」

逃げていた人も、柳さんのこの一言で井戸に集まってくるから面白いですね。

 

 

このあとカットがかかり、みんな現実の世界に戻りました。

現実と非現実をいききして、頂上編は終了。

 

下山はみんな割としんどくないようでした。

若干2名は膝が大笑いして、足がプルプルするー!!とわめいていましたが…。笑

 

 

登るのと下りるのと、足の運び方や使っている筋肉が違うと、こんなにも感じ方って違うんですね。

電車の音が聞こえてきたり、見える風景が変わってきたりすることで、「下りている」というのを実感していました。

 

車が停まっているいるのを見つけると、下界やー!!!!と歓喜の声が。

みんなちゃんと無事に帰還することができました。

 

でもでも、登山は終わったけど、講座はまだ終わっていません。

次なる舞台、亀岡駅北口広場へ。

 

 

芝生で円になって、ふたつの指令がどうなったかシェアしました。

自分がコレだ!と思ったものは?どこに惹かれたんだろう?どんな状況で見つけた?…など、それぞれに語ります。

 

 

一発でコレだ!と決めた直感系、誰かのを見てコレだ!と決めた共感系、見つけたけど壊れた系、など選んだモノはもちろん、その選び方もさまざま。

こういうことを通じて、自分ってこういう部分にアンテナ張ってるな、とか、こういう理由で惹かれるんや、とか「自分」の「やんわりとした枠」に気づいていくのかもしれません。

 

そして最後は、牛松山での経験を表現するため、今日の出来事を「儀式」にすることに。

みんなが選んだものを円の中央に集めます。

 

 

そして、みんなが山の中で聞いた音を集めます。

 

①ゴォォォォ―――!という飛行機の音(空が近い)

②リンリンリンリンという虫の音

③ジージージージーという虫の音

④サ――――、サ――――という森の音

 

ここに柳さんが8拍子のリズムと、ダンスの振り付けをつけていきます。

 

 

亀岡駅北口の広場に、謎のカルト集団が爆誕しました。笑

 

ゴーゴーゴーゴー、リンリンリンリン、ジージージージー、サ――――、サ――――!

ゴーゴーゴーゴー、リンリンリンリン、ジージージージー、サ――――、サ――――!

 

リズムに乗って音を口にしながら、円になってダンスを踊っているだけで、儀式に見える不思議。

後ろのお祓い役がその異様さを引き立たせていました。

 

 

みんな周りの人から見られる恥ずかしさと、何をやってるんだろうというばかばかしさと、疲れてハイになってどうでもよくなっている感じと…。

色んな感情が混ざりながらも、みんな今日の出来事を身体で表現していたように思います。

 

僕は今回恥ずかしさが勝って、あまり自分の殻は破れてなかったというのが正直なところです。笑

でも、いつもはやらないのに今日はやるんや!という生徒もチラホラいたのが印象的でした。

 

牛松山の力というか、今日一日に自分の中で/他者との関係性の上で起こった色々なこと、そこから感じ取った色々なことが上乗せされていたからこそ、この瞬間にこの表現ができたのかもしれません。

そういう意味では、牛松山登山という<課外活動>と柳さんの<教養講座(身体)>の汽水領域で、色々なことが経験できたんだと思います。

 

いやぁ~、なんか考えること多いですね。

でもまぁとにかくみんな楽しそうにしてたし、無事帰ってこれたし、大満足の一日でした!!

とりあえずみんなお疲れ様ー!!

 

明日まだ金曜日か、、。みんな休まんと来るのか、、?笑

では、また~