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日誌

1年半のひきこもり生活にさようなら!」

知誠館に新しくやってきた高校生がいます。
彼は、高校へ行かなくなってから約1年半、
完全なひきこもり状態にあったそうです。


この間に家から出たのは、たった1回。
電池を買いにお店へ出かけたきり
あとは全く外へ出ようとはしなかったそうです。
高校では、特進クラスに所属
クラブでは陸上をやってきた彼ですが
とにかく実直な性格があだとなったのか
ある日突然、学校へ行かなくなったといいます。
それから、9ヶ月経ったある日
お母さんが知誠館に相談に来られます。
息子さんの問題を、ずっと一人で抱えてこられたようで
何かを話すたびに、涙があふれてくるようでした。
この段階では、本人は家から出られるような状況ではなかったので
お母さんを勇気づけてあげること
元気になってもらうこと
そして孤立させないことが私たちの活動でした。
そしてお母さんの表情が次第に柔らかくなって来た段階で
ある行政の支援センターに
アウトリーチ(訪問)の依頼をかけました。
センターからは、心理士とワーカーがチームになってやってきてくれました。
最初は手紙から始まり
やがて会って話を交わすことができるようになっていきました。
そんなやり取りの最中に
彼は4月から知誠館で学習することを決断するんです。
「ほとんど奇跡のような展開です」
そう話されたのは、センターのワーカーでした。
そして彼は今、知誠館に毎日通っているのです。
それはまるで、あの1年半のひきこもり生活がウソのように・・・
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