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日誌

家島プロジェクト2015

知誠館の活動の中に、【家島プロジェクト】なるものがあります!
なんじゃそれ!?
というのが率直な感想でしょう。
私もつい最近聞かされてそう思いました。


「これはんぱないやろ?」
と、満面の笑みで塾長が私にパソコンを向けるとそこには
『いえしまコンシェルジュ』という文字と、美しい島の風景が・・・
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URL⇒http://ieshimacon.com/
「ここに今年も行くんや!」
マジすか!?と、少年のように目を輝かせた私。
そう!【家島プロジェクト】とは、知誠館のみんなで楽しむ課外活動のことだったのです!
ということが約3か月前にありまして…。
そしてついに先日!知誠館のみんなで家島諸島に行ってきました!!
ここ↓
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【家島プロジェクト】という名前ですが、今年はその隣の「西島」というところへ(家島は一昨年行ったんだってー)。
チャーターした船で海を渡ったり(道を間違えて予定の船に乗り遅れたのは内緒の話)…
島についてすぐに、島のお姉さん(おばちゃん)と一緒に魚を3枚におろしたり…
豪華な昼食をたらふく食べたり…
カヌーに乗って冒険したり…
魚を釣ったり…
帰りの船に乗り遅れそうになって全力疾走したり…
西島の自然を満喫しました!!
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10月とは思えない気候の中、日常を離れてみんなそれぞれ楽しめたと思います。
『いえしまコンシェルジュ』の中西さん、ならびに西島のみなさん、本当にお世話になりました!!
そんな中、面白いことが起こります。
周りの生徒が進路を決めていく中、一人決めることができずに焦り、悶々としていた男の子がいました。
最近は知誠館に来ることも億劫で休みがち。来ても2階の部屋にこもって何もせず、昼には帰ってしまう。
何もしたくない。めんどくさい。どうでもいい。
そんな言葉が彼の口癖になっていました。
彼は一度こんなことを口にしたことがあったそうです。
「僕の人生は、親に乗っ取られた」
でもそこから少しずつ状況が変わって、いざ自分で何もかも選ぶことができる状況になると、何を選べばいいのかわからないし、どうやって選べばいいかもわからない…。
どうやったらやりたいことが見つかるのかもわからない…。
そんな、八方塞がりのような状況に追い込まれているように私には見えました。
そんな彼に対して私たちは
「お前が決めたことを全力でサポートするつもりでいるし、その準備はできてるで」
と声をかけていました。
でも残念ながら、その声は届いているようには思えませんでした。
それが、この【家島プロジェクト】を通して、少し変化したのです。
みんなで思いっきり遊んだ帰りの車中で塾長が
「今後のことどうするよ?」
と尋ねると、今まで語られなかった思いが堰を切ったように彼の口から溢れ出てきました。
そして最後のほうでポロッとこう言いました。
─どうしたらいいかわからんくて、最近ずっとつらかった─
塾長や私との一連のやり取りもそうですが、その一言が言えたことが彼の中で一歩前進したことなんじゃないかと思いました。
そして、そんな彼に対して私たちは
「お前が決めたことを全力でサポートするつもりでいるし、その準備はできてるで」
と、再び同じ言葉を投げかけました。
夜の車内は暗すぎて顔は見えませんでしたが、前よりは確かに伝わったような気がしました。
同じ言葉でも、文脈が違うとスッと入ってくるというのは不思議だなと思います。
言語学では、こういうのを「プラグマティクス(語用論)」と言うそうです。
私にとって初めての【家島プロジェクト】は、そうした不思議な一瞬に立ち会う貴重な機会になりました。