知られざる微生物の世界
知誠館では、こだわりを持って仕事をしている大人のライフストーリーを聞く「森の出会い場」という活動をおこなっています。
今回は、生徒のひとりが「微生物(菌)の研究をしている人に会って話を聞きたい!」と言ったので、実際に微生物の研究をしている方にアポを取りました。
そして、具体的な日程などの打ち合わせのために、その生徒と一緒に研究室へ行ってきました!
ブログではその時の様子をお伝えしたいと思います。
塾長のコネというコネを使い、会ってくださることになったのは
京都学園大学のバイオ環境学部、食農学科、食品開発コース、発酵醸造学研究所で准教授をされている篠田先生です。
篠田先生は現在、亀岡で作られているビール用小麦を使って、ビールの醸造の研究をされています。
実はこの亀岡、ビール用小麦の産地として歴史もあり、とても有名なんだそうです。
先生はこのビール用小麦農家の方たちや、他の農産物を栽培している農家の方たちと協力して、学生と一緒に日々「農」における学びを追及しておられます。
いわゆる「産学連携」の実践と言ったところでしょうか。
さて、篠田先生に会うことになって、生徒(A君)はいろいろと聞きたいことを考えました。
①なんで菌の研究を選んだんですか
②主にどんな研究をされてるんですか
③商売になりますか
④自分の研究成果を誰にどのように役立てたいですか、また何のために研究をされているんですか
⑤お酒などを造った昔の人を僕は尊敬するんですが、篠田さんはどう思いますか
⑥一番好きな菌は何ですか
⑦菌でできることで一番すごいこと、または夢のある事は何ですか
自分で言い出しただけあって、聞きたいことがいっぱいですね!
これらの質問をひっさげ、いざ大学へ。
キャンパスに入り、バイオ研究学部の大きな研究棟を見るとテンションが上がりました。
「やっぱ理系の研究棟は金のかけ方が違うな!」と興奮気味の私の横では、A君が緊張した顔で「おぉ~」と唸っておりました。
そんなA君の様子を見て、私が「中学3年生のときから大学の施設内を見て、実際に先生と話ができるなんてこの贅沢者め、もっと緊張しろ!」と内心思っていたのは内緒の話…。(笑)
研究室がわからず、たまたま通りかかった女子大生に部屋まで連れて行ってもらい、先生とご対面!
HPの写真と少し違って、ダンディーな感じでした。
塾長が「森の出会い場」の企画の意図や、知誠館の活動について触れたのち、A君から先生への質問タイムとなりました。
えっと…一つ目の質問は、なんで菌の研究を選んだのかっていうものなんですけど…
と、緊張しながらも質問をするA君。
先生はそれらについて丁寧に答えてくれました。
最初は単純な質疑応答だったのですが、A君の7つ目の質問のときに、先生の目の色が変わりました(と、私が勝手に思っているだけかもしれませんが)。
先生の質問に対する答えは
─日本酒ができるということです。人間では、米と水だけ与えられたら「米を炊く」ことはできても「お酒」を造ることはできない。彼ら(微生物)は米と水の間に入って、まったく新しい「お酒」というものを造る。そしてそれができるときに出る吟醸香はなんとも言えないかぐわしい香りがするんです。…私たち人間のできることは、彼らがよりよく働ける環境を整えること。彼らと対話して、温度はどうか、湿度はどうかなど、一番活躍できる場を作ることでしかないんです。あくまで主役は彼らだから。
この話をしているとき、先生の目は輝いていました。
微生物に対して尊敬の念を持ち、微生物と一緒に何かを造る工程を心から楽しんでいる、そんな人の目でした。
この後、特別に食品開発センターの中も見学させてもらって、いろいろな機械の説明や微生物の話を聞かせていただきました。
私は、楽しそうに自分の仕事をしている先生をすごいなぁと思いましたが、その先生の目の輝きを引き出す質問ができるA君もすごいなぁと思いました。
相手の琴線に触れるような問いを投げかけ、かつ自分の聞き出したいことを聞き、その場にいたみんながワクワクする時間をつくることができるというのは、すごいことじゃないでしょうか。
私も日々生徒と関わる中で、そんな問いが投げかけられているのか…いや、できてないなぁ…
すべてがすべてそうでなくてもいいとは思いますが、「話をしていて楽しい!」とか「自分の興味があることってやっぱり面白い!」と感じることは、必要だと思います。
またひとつ生徒に教えられました。
最後に告知です!
この篠田先生との「森の出会い場」は、9月12日(月)の14:30~16:00、アウラ学びの森 知誠館にておこないます!
どなたでもご参加いただけますので(参加費が1000円かかります、ご了承ください)、お気軽にお申込みください!
お申込みは、0771-29-5800 にお電話いただくか、komaki@tiseikan.comまでご連絡ください!
今回は、生徒のひとりが「微生物(菌)の研究をしている人に会って話を聞きたい!」と言ったので、実際に微生物の研究をしている方にアポを取りました。
そして、具体的な日程などの打ち合わせのために、その生徒と一緒に研究室へ行ってきました!
ブログではその時の様子をお伝えしたいと思います。
塾長のコネというコネを使い、会ってくださることになったのは
京都学園大学のバイオ環境学部、食農学科、食品開発コース、発酵醸造学研究所で准教授をされている篠田先生です。
篠田先生は現在、亀岡で作られているビール用小麦を使って、ビールの醸造の研究をされています。
実はこの亀岡、ビール用小麦の産地として歴史もあり、とても有名なんだそうです。
先生はこのビール用小麦農家の方たちや、他の農産物を栽培している農家の方たちと協力して、学生と一緒に日々「農」における学びを追及しておられます。
いわゆる「産学連携」の実践と言ったところでしょうか。
さて、篠田先生に会うことになって、生徒(A君)はいろいろと聞きたいことを考えました。
①なんで菌の研究を選んだんですか
②主にどんな研究をされてるんですか
③商売になりますか
④自分の研究成果を誰にどのように役立てたいですか、また何のために研究をされているんですか
⑤お酒などを造った昔の人を僕は尊敬するんですが、篠田さんはどう思いますか
⑥一番好きな菌は何ですか
⑦菌でできることで一番すごいこと、または夢のある事は何ですか
自分で言い出しただけあって、聞きたいことがいっぱいですね!
これらの質問をひっさげ、いざ大学へ。
キャンパスに入り、バイオ研究学部の大きな研究棟を見るとテンションが上がりました。
「やっぱ理系の研究棟は金のかけ方が違うな!」と興奮気味の私の横では、A君が緊張した顔で「おぉ~」と唸っておりました。
そんなA君の様子を見て、私が「中学3年生のときから大学の施設内を見て、実際に先生と話ができるなんてこの贅沢者め、もっと緊張しろ!」と内心思っていたのは内緒の話…。(笑)
研究室がわからず、たまたま通りかかった女子大生に部屋まで連れて行ってもらい、先生とご対面!
HPの写真と少し違って、ダンディーな感じでした。
塾長が「森の出会い場」の企画の意図や、知誠館の活動について触れたのち、A君から先生への質問タイムとなりました。
えっと…一つ目の質問は、なんで菌の研究を選んだのかっていうものなんですけど…
と、緊張しながらも質問をするA君。
先生はそれらについて丁寧に答えてくれました。
最初は単純な質疑応答だったのですが、A君の7つ目の質問のときに、先生の目の色が変わりました(と、私が勝手に思っているだけかもしれませんが)。
先生の質問に対する答えは
─日本酒ができるということです。人間では、米と水だけ与えられたら「米を炊く」ことはできても「お酒」を造ることはできない。彼ら(微生物)は米と水の間に入って、まったく新しい「お酒」というものを造る。そしてそれができるときに出る吟醸香はなんとも言えないかぐわしい香りがするんです。…私たち人間のできることは、彼らがよりよく働ける環境を整えること。彼らと対話して、温度はどうか、湿度はどうかなど、一番活躍できる場を作ることでしかないんです。あくまで主役は彼らだから。
この話をしているとき、先生の目は輝いていました。
微生物に対して尊敬の念を持ち、微生物と一緒に何かを造る工程を心から楽しんでいる、そんな人の目でした。
この後、特別に食品開発センターの中も見学させてもらって、いろいろな機械の説明や微生物の話を聞かせていただきました。
私は、楽しそうに自分の仕事をしている先生をすごいなぁと思いましたが、その先生の目の輝きを引き出す質問ができるA君もすごいなぁと思いました。
相手の琴線に触れるような問いを投げかけ、かつ自分の聞き出したいことを聞き、その場にいたみんながワクワクする時間をつくることができるというのは、すごいことじゃないでしょうか。
私も日々生徒と関わる中で、そんな問いが投げかけられているのか…いや、できてないなぁ…
すべてがすべてそうでなくてもいいとは思いますが、「話をしていて楽しい!」とか「自分の興味があることってやっぱり面白い!」と感じることは、必要だと思います。
またひとつ生徒に教えられました。
最後に告知です!
この篠田先生との「森の出会い場」は、9月12日(月)の14:30~16:00、アウラ学びの森 知誠館にておこないます!
どなたでもご参加いただけますので(参加費が1000円かかります、ご了承ください)、お気軽にお申込みください!
お申込みは、0771-29-5800 にお電話いただくか、komaki@tiseikan.comまでご連絡ください!