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日誌

小牧少年の通信簿

知誠館では月に1回、生徒が自分のこれまでの人生を振り返ってみんなの前で語る「森の語り場」という活動をおこなっています。
いつもスタッフの間で、「あいつの話聞きたいなぁ」とか「今の感じやったら語れるんちゃうか」とか、生徒ひとりひとりの状況を考えて生徒に依頼します。
でも今回は誰も応じず…(笑)








ということで、今回はスタッフに語ってもらおうということになりました。
語ってもらったのは、知誠館に来て6年目となる小牧先生です!
生徒、スタッフからの信頼も厚く、頼りになる小牧先生はいったいどんな子どもだったんでしょうか?






私が進行役となり、まずは生徒たちに小牧先生について知っていることを訪ねてみました。
すると出てきたのは
・自分で野菜作ってる
・走ってる
・面白い
・勉強が好き、勉強するときに工夫するのが好き
・真面目
などの意見が出てきました。






日ごろ生徒たちと接しているときの小牧先生を言い表すと、確かにこんな感じだと思います。
でも、小牧先生は昔からこんな感じではなかったようです…。
その真実を探るヒントとして小牧先生が持ってきてくれたのは、なんと自分の小学生時代の通信簿。
見るからに年期が入っていました。






自分のことは自分の目を通してしか語れないので、当時の先生は自分をどう見ていたのかを手掛かりに─
そう言うと小牧先生は通信簿に書かれている内容を読み始めました。






<自分で考えたことが絶対だと考えるところがあるようです。>
<自分の意見を押し通すだけでなく、他の子の意見にも耳を傾けるようになってほしいと思います。>






?!
生徒たちは一瞬「えー?!」という表情になりました。
そう、小牧少年の通信簿には、今からは想像できない一面が書かれていたのです。






このあと、こんな小牧少年の性格を決定づけるようなエピソードが語られました。
それは「30㎝物差し事件」です。






ある日、小牧少年たちは先生に「姿勢が悪い!顔と机は30㎝離すのが正しい姿勢なのだ!ほれ、このものさしが顔と机の間に入るようにしなさい!」と言いました。
すると小牧少年は「でも先生、僕たちはまだ子どもで背も低いから、30㎝も離したらひっくり返るくらいのけぞらないといけません!そんなの効率が悪いです!」と反論しました。






「顔と机は30㎝離すこと」
これは確かに良い姿勢を保つためのひとつの指標かもしれませんが、大人の論理でもあります。それを子どもに当てはめても無理がある。
小牧少年はそんな風に考えたのかもしれません。






こんな風に、何か自分の考えとそぐわないことがあると「なぜ違うのか」を突き詰めて考えるのが小牧少年の特徴だったようです。






私はこのエピソードを聞いたとき、今もこんな一面があるなぁと思いました。
小牧先生は根っからの負けず嫌いですし、誰に対しても大人げないところが多々ありますし。笑






でも、だからこそ生徒から信頼されているんだと思います。
知誠館に来る生徒はみんな、ふつうなら立ち止まらない、立ち止まらせてくれないようなところで立ち止まって「なんで?」と考える力があります。






そんな生徒たちに正面から向き合うには、同じように立ち止まって「なんで?」と考えることが必要なように思います。
その点で、小牧先生は少年時代から抱えていた「なんで?」を生徒と一緒に考えることができているんじゃないかなーと思いました。






最後に小牧先生から生徒たちにメッセージがありました。
「こんな私を先生と認めてくれてありがとう。いつも感謝してます。」






その言葉を発したとき、目にはちょっと涙が浮かんでいるように見えました。






小牧先生と生徒たちの関係は、「持ちつ持たれつ」なのかもしれません。
それは私も働いていてよく感じることです。まぁ私は「持って」もらってるばっかりですけど。






小牧少年の通信簿から、現在の小牧先生、生徒たちとの関係など、いろんなストーリーが見えてきました。
たまにはスタッフの語り場もいいもんですね。
次回は誰かなぁ~


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