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日誌

勉強って何だ

 最近入ってきた生徒Aさんが言う。
「歴史なんか、おもしろくないし、勉強する意味がない。」


私も、教科書に書いてある歴史は、おもしろくないと思う。支配者が、自分の利益ばかり考えて争った話など知ったって、「それがどうした」としか思えない。
でも、機械などなかった昔の人たちが、どうやって食べてきたかというテーマなら、関心がある。
私は、学校へ行かない子が、行っている子に比べて不利にならず、むしろプラスになることを目標にしてきた。
退屈でもコツコツ取り組めば、テストの点数はとりあえず伸びる。そのためには、どうすればよいか、アドバイスしてきた。
そして、生徒にやらされ感覚を持たせないために、自分が「教えてやっている」のではなく、「教えることを楽しんでいる」姿を見せようとしてきた。
でも、ストレートに「おもしろくない。意味がない。」と言われると、考えさせられる。
テストの点が伸びれば、自信にはなると思う。
とは言っても、あまり点数を伸ばそうとしすぎないように、注意しなければ。
『色々なことに疑問や関心を持ち、自分で調べようとする』
そんな生徒になるのが大切なのであって、長い目で見てプラスになるはずだから。
それで、歴史嫌いの自分でも、これなら読んでみようと思える参考書を本屋で探してきた。
歴史嫌いのAさんに、読ませてみた。そして「何が書いてあった?」と聞いてみた。
Aさんは、自分で線を引いたところを追いながら、「この人がこうして、ああなって。」と説明してくれた。
どっちかと言うと、歴史上の出来事より、人物の性格について書かれたエピソードの方をおもしろがっていた。
そこで、つい欲が出て、私から説明を付け加えてしまった。
ちょっと反省。少しでも多く教えようなんて、しない方がいい。
今は、説明を聞いたり質問したりするのが、一番だと思う。
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