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日誌

学校復帰だけがゴールなのか?

昨年11月に下村大臣にお会いした時のコトバが印象的でした。
それは確か、こんな内容だったように思います。
「不登校の子どもたちが、アメリカの大学でどんどんその力を伸ばしているという事実があります。不登校の子どもたちは日本では問題視されていますよね。でも、そんな彼らがアメリカで評価されるという事実があったとき、日本の学校に問題がなかったのかと問い直さざるを得ないのではないでしょうか・・・」


不登校の子を、評価できなかった学校に対する反省や批判。
そこを問わない限り、不登校の問題は解決しないというのが大臣の主張だったように思います。
「学校へ行かない問題、学校へ行き続ける問題」
そういったタイトルで開催した公開ラウンドテーブル。
その中で知誠館の生徒たちが、主張したかったことは、
「僕たちは、学校行っていないけれどしっかり学んで、しっかり物事を考えながら生きている。
学校へ行っている生徒の中には、あまり何も考えずにただ何となく学校へ行っている者も少なくないんじゃないでしょうか?
学校には行っていないけれど日々問い続けて生きている僕たちと、学校へは行っているけれどあまり何も考えずに生きている彼ら、
本当に問題があるのは、どちらなんでしょうか…?」
実は、私の上の娘もかつて知誠館で学んでいました。
中学校で学校へ行きづらくなった彼女は、高校へは行かずに大学へ入学しました。
そして在学中にフランスへ留学、その後1年間アメリカのカリフォルニア大学デービス校 University of California, Davisで国際関係学を学び、ワシントンDCにある全米教育協会 National Education Association でインターンをしています。
娘にとって不登校というのが、どういった経験だったのか?
それを私は聞いてみたことがないのでわかりませんが、高校へ行かないという道を選択した段階で、彼女は少数派として自分の人生を自分で切り開くことになっていったのだと思います。
それは決して否定されるような道ではなく、たくましさを伴うことで十分に光輝ける人生へとつながっていくのではないでしょうか?
「学校復帰だけがゴールなのか?」
という問いに対して、学校をも問い直せる人へと成長していくことが、本当のゴールではないかと考えるようになってきました。
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