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日誌

変容する不登校の子どもたち

中学校で不登校だった子どもが、高校に入ったもののやっぱり学校へ行けなくなり、結局高校を中退することになった。
こういった話をよく耳にします。


学校は進路未定者を出したくないので、何とかその進路を確保しようとするのですが、その子どもの本質的な課題が変化していなければ、結局次の環境でも同じようなことが繰り返されます。
大事なことは「変容」です。
本人の中でどのように本質的な変化が生じるかだと思っています。
本質的な変化は、なかなか問題が生じた環境の中では生じにくいものです。
このことは私たちの生活場面を思い浮かべると容易に理解できます。
変容を生じさせるには、どこか少し非日常な環境が必要なのです。
でも、極端な環境の変化はかえって変容を阻害します。
大事なことは、その微妙な変化なのです。
このような微妙な環境は「汽水領域」と呼ばれます。
それは海水と淡水が混じり合うような中間領域なのです。
自然界では、そんな微妙な環境の中で大きは変化が生じているのです。
河口の汽水領域が生命の宝庫になっているのはそのためなのです。
知誠館は、まさにそんな汽水領域です。
学校でもないし、塾でもない。そして家庭でもない。
でもそれらの要素を全て含んでいる不思議な空間。
だからこそ彼らは、ここで大きな変容を遂げるのです。