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日誌

家族が食卓を囲む

卒業生が遊びに来ました。
いろんなことをたくさん話した彼女ですが、私が最も印象に残ったことは4人の家族が一緒に食卓を囲むようになったという報告でした。
彼女が学校に行けなくなった頃、彼女のお兄ちゃんも家でひきこもるといった生活を送っていました。
自宅の敷地には2軒の建物があり、当時子どもたちはおばあちゃんの住む建物で、両親は別の建物で生活をしていました。
そして、そんな家族が食卓を一緒に囲む機会は皆無でした。


家族が食卓を囲む
不規則な介護の仕事に追われ、二人の子どもが不登校、姑さんとの生活、そして閉鎖性の高い田舎暮らしと、その頃のお母さん自身も追い込まれておられたんだと思います。
「私自身が蒸発したいくらいです・・・」
そんな弱音を吐かれることもありました。
あれから1年、お兄ちゃんはアルバイトをしながら単位制の高校へと進学し、妹もアルバイトをしながら通信制の高校へと進学して美容師を目指しています。
そして家族は、再び4人で食卓を囲むようになったのです。
このように不登校、ひきこもりの問題は、その一方で家族機能の再統合を意味しているように思います。
「今はみんな幸せ」
そう明るく話しかける彼女の姿は、多くのことを私たちに投げかけてくれているようでした。