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日誌

上映会

どうも、学びの森のキノシタです。

今日は<教養講座(映像)>の最終回として、上映会を開催しました!

 

講座に参加していなかった生徒やスタッフも観客として動員。

部屋の電気を消して、雰囲気もばっちりです。

 

記念すべき第1作目は『仮面の正体』。

講座に参加している生徒の中で最年少のふたりが作りました。

 

お互いの意見や趣味が合わなかったり、出演したい/したくないがあったりと紆余曲折しまくりましたが、その度にじっくりと対話し続けてきました。

上映前は緊張していたふたりも、笑ってほしいところで観客が笑っているのを見てにんまり。

 

コメントからは

・タイトルが表示されるタイミングが良い!それまでのほんわかした雰囲気が一転する!

・ちゃんと起承転結がしっかりしてた!

・仏像が急に出てきたところが面白かった!

・仮面の男が急に出てきたところはぞっとした!

などなど、ふたりが目指した「怖さの中にも面白さがある」がちゃんと観た人に伝わっていることがわかりました。

 

最初は作品を見られることに抵抗があったふたりも、こうしてコメントをもらうことで見てもらってよかったと思ったようです。

僕は個人的に、「カタチにする」という行為は「他者に見られる/他者からの批評がある」という前提で行う必要があると思っています。

もちろん嫌々でもやらせなければと思っているわけではなく、他者の目線を意識するからこそ出てくる発想や、やりきらなければならない壁が出てきて、そこに向き合うことにこそ意味が見いだせると考えているからです。

 

そういったプロセスを、僕もメンバーの一人として経験できたことが嬉しかったです。

たぶんこの感覚はふたりとも共有できるんちゃうかなぁと思います。

 

さて、続いての作品は『絶句、再び。』。

もともと動画編集をしたことのある生徒が集まり、ある生徒の実体験をベースにした作品を手がけました。

 

このチームはとにかく編集技術が光っていました。

倍速再生やスロー再生、音楽の挿入やエンドロール、グリーンバックなど、僕には到底できない技術を駆使していたのでめちゃくちゃ驚きました。

 

コメントでも

・編集の技術がすごすぎる!

・編集で面白さが倍増してる!

・エンドロールが本当の映画みたいでかっこいい!

などなど、映画製作における「編集」の大切さを感じられるものが多かったです。

 

メンバーの感想では、撮影の裏側の面白さや裏側を見てほしいという想いが語られました。

映像には映し出されていないけど、このシーンは実はこんな風に撮った、ここが苦労した、何度も撮り直した…。

作成したメンバーにとっては、その裏側も作品の一部になっているんだなぁと思いました。

 

おそらく実際の映画製作においても、裏側(映像にならなかった部分)が膨大にあるんだと思います。というかそっちのほうが多いのかも。

そしてまた、その裏側を支える役割の人たちもたくさんいて、一つの作品が作り上げられるんだとも思います。

今回はそういったところも経験できたことが、彼らにとって意味があったのかなぁと感じました。

 

さて、最後の作品は『五百円玉争奪戦』。

ここのチームは一人ひとりの持ち味や得意なことを最大限に活かしあっていたように思います。

 

演劇の経験がある子が脚本と演技のベースをつくり、もう一人が「こうしたらもっと面白いんちゃう?」とアイデアを付け加え、絵を描くのが好きな子が絵コンテを描き、動画編集の経験のある子がカメラマンを担当し…という風に、パズルのピースがピタッとはまっていく感覚がありました。

しかもそれが初めから予定されていたことではなく、そう”なっていった”印象があります。

 

コメントには

・なぜそこで指相撲?!五百円玉飛びすぎ?!など発想がぶっ飛んでいて面白い!

・演技が上手!

・とんでもない世界観がいい!

などなど、この作品の良さがストレートに伝わっているようでした。

 

またメンバーの感想も、

・○○くんの絵コンテがめっちゃよかった

・こんな風にしてくれて助かった

など、お互いを労うような言葉が見られ、このチームにしか作れない作品だったんだなぁと改めて感じました。

 

こんな感じで、上映会は大盛況のうちに終了。

僕はこれまでの講座を振り返りながら、それぞれの生徒の持つチカラと映画の持つチカラに感動していました。

 

僕が経験したことなんてかる~く越えてくる、僕の想定した枠組みなんて簡単にぶち壊してくる。

そういったチカラを信じることの大切さや、チカラを信じつつ自分も同じ作り手として真剣に純粋に取り組むことの大切さを学ばせてもらったように思います。

 

また映画には、一人ひとりの物語や想いを言葉(だけ)ではない別の形で表現できるチカラと、普段当たり前に見ている風景や当たり前に感じている感覚に新しい意味を与えるチカラがあると思いました。

実際、今回撮影に使用した場所は、学びの森の教室といつも行く公園だけ。

僕は当たり前のようにそれらの場所にいたけど、この映画製作を通してまた違った見え方・感じ方をすると思うんです。

そんな、それぞれにとっての新しい意味を一緒につくる経験ができるのは、きっと当たり前じゃないはず。

 

今後も色々な場面で、そんな経験をできたらいいなと思いました。

講師の田中さんと参加者のみんなに感謝します。

 

さぁ、明日(このブログを書いてる時点では)はいよいよ卒業式!

どんな式になったのか、また報告したいと思います。

では、また~