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日誌

ここからが始まり

どうも、学びの森のキノシタです。

例のウィルスにやられたり、サタデー・パフェ、年度末の事務作業や卒業式の準備に追われに追われておりました。

というわけで、久しぶりのブログです。

 

さて、先日桜井先生のゼミ(中2~高校生対象)で最終報告会がありました。

この間このゼミでは、自分の興味・関心のあるテーマを決めてレポート作成に取り組んできました。

 

色々なことを調べて発表したり、それをもとに議論したり。

そんな風にテーマを深めていくプロセスを見聞きしていたので、報告が聞けるのは個人的にすごく楽しみでした。

 

 

桜井先生が担当する別のゼミ(小6~中1対象)の生徒や、たまたま見学に来ていた大学院生も入り、教室には緊張感が…。

そんな中、トップバッターは中2のAさん。←あいうえお順だったみたい

 

テーマは「昆虫食」について。

人口増加に伴う食糧危機に対し、昨今注目が集まっている昆虫食。

 

一度ゼミでもみんなで食べました。

僕が一番でっかいイモムシを食べるはめになったことは一生忘れません…。

 

Aさんは、なぜ今昆虫食が注目されているのか?世間の人々の反応や考えは?自分はどう考えるのか?について、色々なデータや根拠をもとに説明していました。

その論理的な思考力たるや…。

 

たぶん大学生でもこんなちゃんと書ける人は少ないと思います。

色々なことを知る中で出てきた問いとそれに対する考えが、きれいにひとつの道になっている感じがしました。

 

続いては中2のBくん。

Bくんのテーマは「ゴリラ」です。

 

もともと格闘家のことを調べようとしていたみたいなんですが、色々調べていくうちに「霊長類最強=ゴリラ」となっていったんだとか。

膨大な資料も自分でつくり、ゴリラがいかに最強かについて論じられていました。

 

実はBくんはこれまで、あまりゼミにも積極的に参加している感じじゃなかったんです。

それがこのテーマに取り組み始めて、みるみるうちにその姿勢が変わっていくのが伝わっていました。

 

キックボクシングもしていて、トレーニングや身体についてのことに関心があったBくん。

トレーニングの方法やプロテイン、筋肉のことについてもすごく詳しいのは知っていたのですが、今回のレポートではそういったもともと持っている知識と、ゴリラの新しい知識がしっかりつながっているのが伝わりました。

 

人前で話すのはちょっと…。

と言っていたBくんが、発表後自信に満ち溢れた表情をしていたのも、すごく印象的でした。

 

続いてはCさん。

Cさんはレポートという形ではなく、作文を発表してくれました。

 

入試のときに何度も書き直して完成した作文です。

そのときのブログにも書いたかもしれませんが、Cさんが「希望」という大きなテーマについて、自分の経験をもとに地に足をつけながら思考し続けたプロセスがそこには表現されていました。

 

本というものを媒介にした人と人とのつながりや、それぞれの人の営み。

そこから「安心」を得るというCさんの文章にとても共感しました。

 

人と人とのつながり、それぞれの物語や営みが、直接できる関係って大切なんだと思います。

そういう関係を学びの森でもつくっていけるといいですね。

 

お次はDくん。

「金融教育」という聞いたことのないテーマを発表してくれました。

 

金融教育とは、簡単に言えば「お金」のことについて幅広く学ぶものだそうです。

Dくんによると、日本の金融教育ってものすごく遅れているんだとか。

 

確かに「お金」について学んだ経験が僕にはありません。

そのせいなのかはわかりませんが、キャッシュレス化には置いてけぼりだし、お金について考えるセンスが全くありません。

 

生徒にもある時「先生にはお金の匂いがしない」と言われたほどです。

もっと早くから金融教育を受けていれば!!資産形成について学んでいれば!!とレポートを聞きながら後悔しました。

 

まぁそれは冗談半分、本気半分ですが、結構大事なテーマだと思いました。

自分で何か行動を起こすときに、どうしてもお金って必要だと思うんです。

 

そのお金の作り方や使い方など、若いうちにそういった思考をトレーニングするのも大事な気がしました。

こういうのも大きな意味で「マネジメント」になるんでしょうか?これからもDくんと一緒に考え続けたいです。

 

さて、最後はEくん。

Eくんは「テレビ離れ」がテーマでした。

 

Netflix、hulu、TVerなど、たくさんのサブスクリプションが存在する今、テレビをリアルタイムで見ることって減っていると思います。

また、YouTubeなどテレビ以外にもたくさんのメディアがあって、スマホさえあれば事足りるという人も少なくないんじゃないでしょうか。

 

Eくんはそれに対して、テレビは「必要だ」という意見。

その根拠を色々と調べながら、ではどうすれば?という解決策も考えようとしていました。

 

僕はこの発表を聞きながら、「テレビ」ひとつから色々な問いが立てられるなぁと思っていました。

テレビ放送って誰/何のためのもの?テレビ離れの背景にある僕らの生活様式の変化って?

 

などなど、簡単には答えの出ない問いがぐるぐると渦巻いてきました。

それと同時に、これが「レポートを書く」ってことなのかもしれないなぁと思いました。

 

僕がこれまで書いてきたレポートは、書いたら終わり。

理由もわからないまま評価をつけられて、単位が取得できたらそれでOK。

 

でも今回のゼミでは、それぞれのレポートに対してみんなが意見を交換しながら、その中で新しい問いがいくつも生まれていました。

じゃあ、その問いをもっとみんなで考えて深めてみよう、ここからが本当のはじまり。

そういった雰囲気を感じることができたんです。

 

レポートって”書いて終わり”じゃないんや。”書いたら次が始まる”もんなんや。としみじみ思いました。

このブログもそうかもしれません。こうして言葉にすることで、誰かに見てもらって話し合うことで、次が生まれてきます。

 

このプロセスの連続が、学びのひとつのあり方なのかもしれません。

来年度、こうした学びのあり方をもっと模索していきたいと思います。

 

そのためにどんな条件が必要なのか?

生徒たちとも、保護者の方々とも、関わる大人たちとも考えていけたらいいなと思います。

 

久しぶりに書いてめちゃくちゃ疲れました…笑

では、また~