なんで電気が流れるの?
どうも、学びの森のキノシタです。
今日から<教養講座(サイエンス)>が始まりました。
身近にあるものを使って、色々な現象の原理・原則を探究しようというこの講座。
講師を担当するのは、プロのエンジニアとして第一線で活躍された経験もある、湯川久仁彦さんです。
現在は日本の「ものづくり」の発展や、それを支える「エンジニア」の育成に力を入れておられます。
学びの森では、2年前から開講している「プログラミングロボット教室」にも協力してくれています。
さて、6回連続のこの講座。
初回のテーマは「フルーツ電池をつくってみよう」でした。
参加者は小学生6名と、中学生4名の計10名。
ディスカッションをするときのために、2チームに分かれて課題に取り組みました。
この電子オルゴールが鳴れば、電気が流れていることになります。
まずはボタン電池で、ちゃんと音が鳴るか確認。
「電池には+と-がある」という当たり前のことも、それがなぜかを説明するのって難しい…。
この講座では、そういった当たり前になっていることの、原理・原則を深く考えていきます。
ボタン電池で音が鳴ることを確認したら、さっそくフルーツをカット!
今回用意したのは、レモン・キウイ・バナナと、生徒が持ってきたリンゴ・ミカンの5種類。
そこに「亜鉛版」と「銅板」を刺し、ワニ口線をつないでいきます。
線をつなぐときに、さっき触れた「電池には+と-がある」というのが活きるわけですね。
ちゃんとつながないと、電気は流れません。
はたしてこれが「電池」になるのでしょうか?
あー!鳴ったーー!!
全然鳴らへん!!!
鳴ったけど音が変…。
同じようなフルーツを使っているのに、何が違うんやろう??
観察したり、手を動かしたり、話し合ったりしながら、みんな考えていました。
電圧を測定してみると、また新しい問いが出てきます。
フルーツいっぱいつなげたらどうなるかな?
さっそく試してみると、ひとつよりも全然電圧が違うことが明らかに。
このことから、「直列・並列つなぎ」について考えることができました。
さて、ここからが本番です。
「そもそも、なんで電気が流れるの?」
それを考える補助線を得るべく使用したのは、リトマス試験紙。
今日使用したフルーツが、酸性かアルカリ性かを調べてみます。
生徒の予想通り、すべて「酸性」でした。
次に、使用していた亜鉛版と銅板を観察してみると…
あ!刺さってたところだけ色が変わってる!!
これらの事実を抑えたうえで、原理・原則に迫ります。
みんな難しい説明でも、うなずきながら聞いているからびっくりです。
たぶん、自分で手を動かしながら考えたから、言葉の意味はわからなくても感覚で入ってくるんでしょうね。
その後も、生徒から「問い」やそれに対する「仮説」が次々出てきました。
ワーワー言うのではなく、ぼそぼそっと言うあたり、本当に考えているのがわかります。
湯川さんは最後生徒たちに、
・どんなことが起こっているか、観察しよう
・観察したことから、何が読み取れるか考えよう
・もっと発見がないか、話し合おう
この3つを大事にしながら、講座を進めていきたいと伝えていました。
残り5回、どんな風に展開していくか僕も楽しみです。
次は「クリップモーターをつくってみよう」です。
では、また~