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日誌

ホッと一息つける場所

どうも、学びの森のキノシタです。
今日は高校生のAくんと話していて、大事だなと思ったことを紹介します。

 

ここ数か月で、学びの森に通う生徒の数がグッと増えました。
一日の終わりに来た生徒の人数を数えると、平均して約20名が毎日通っている状況です。

 

Aくんはいつも15時ごろにやってくるのですが、来たときには「座る席が無い…」みたいな心境になるとのこと。
学びの森では生徒一人ひとりが自分のお気に入りの席に座っていますが、Aくんにとってのその席が埋まってしまうようです。

 

また生徒の中には、やっぱりまだ集団の中に居るのはちょっと…という人もいます。
そんな生徒たちが安心して学習できる、教室の隅っこの席も、人数が増えると確保が難しくなります。

感染症対策のために、密にならないよう間隔をあけて座ってもらっているのも相まって、座席のことは考えるべき課題になってきていると思います。

 

じゃあどうしたらいいかな?2階使ってもいいんちゃう?と僕が言うと、

えー、でも誰が何に使ってるかわからんしなぁ…とのこと。

 

あ、ほんなら「英語ゼミ」とかドアノブにかけるやつ作る?と提案すると、

それいいかも!…でも一人で休憩したいときもあるかもしれへんで?という意見が返ってきました。

 

”一人で休憩したいときもあるかもしれへんで”
この言葉に僕はハッとさせられました。

 

学びの森には「休憩室」というものが存在します。

 

 

学習中、どうしても眠いときや、体調・気分が優れないときはこのソファで休むことができます。
でもこのスペースは扉がなく、すぐ横にみんなが使える冷蔵庫などもあるため、人の出入りも割と多いんです。

 

 

最近では小学生たちが休み時間に集まって、ホワイトボードに絵を描いたりとにぎやかな場所になっているし、
本来、誰の目にも触れずホッと一息つける場所であるべき「休憩室」が、誰かの眼差しが行き届いてしまうスペースになってしまっていると思いました。

僕自身、学びの森で働いていて、ちょっと今は誰とも話したくないなとか、頭を切り替えたいな、と思う瞬間があります。
以前に「眼差し」をテーマにブログを書いたことがありますが(「眼差しの力」)、今はそれに加えて物理的な課題が出てきてるのかもしれません。

 

いつでもだれでも「ホッと一息つける場所」ってどんな場所なんやろう?どうやったら作れるんやろう?
すぐに答えは出ませんが、今日Aくんと一緒に考えたように、みんなで考えていきたいなと思いました。

 

他の生徒たちも、こんな風に学びの森に対して一人ひとり違った意見を持っているんだろうなぁと思います。

そこにつながる「つぶやき」をキャッチし、対話することの大事さを、改めてAくんから学びました。

 

では、また~