もやもやしたら、それでいい
こんばんは、学びの森のキノシタです。
先日、第2回目の<教養講座(芸術)>の時間がありました。
前回は講師である綿引恒平(わたひき こうへい)さんとの出会いの場でした。
その様子はコチラからご覧いただけます↓
ブログ:「モノを媒介にした出会い」
今回は、綿引さんから投げかけられた「芸術/アートのイメージは?」という問いから講座がスタートしました。
みんな思い思いに、次のような単語を口にしていました。
・絵
・材料+?
・映像
・彫刻
・映画
・ぼんやりしたもの/もやもやっとしたもの
・作り上げたもの
・ガンダム
・(何かの)再現
・漢字/習字/書道
・物語
・音楽
・マンガ/同人/アメコミ
・アニメ
綿引さんがさらに問いかけます。
じゃあ、絵ってどんな絵が芸術/アート? 映画やアニメはどんなものが芸術/アートなんやろう?
今まで単純に応答していた生徒たちの表情が、ここで「むむむ…」と考えるモードに変わります。
きっと、自分たちの中で無意識に「これは芸術/アートだけど、これは芸術/アートじゃない」と区別していた、その”軸”を問われたんだと思います。
生徒たちの表情から、どこからが芸術/アートなのかを考えているのが伝わってきました。
するとある生徒が、自分の好きな映画について熱弁を振るい始めました。
スピルバーグの作品は芸術/アートやと思う。
『スター・ウォーズ』とかのルーカスフィルムも。
あ、『グレムリン』もめっちゃいい!
『キルビル』も、クリントイーストウッドのやつも!
その子なりの”軸”があるんだろうと思います。
その”軸”までは僕にはわかりませんでしたが、みんなの前で一生懸命自分の考えを伝えようとしている姿はとても印象的でした。
その子に続くように、僕も生徒もとりあえずたくさん、自分の中にある芸術/アートのイメージを出し合いました。
その後綿引さんは、さらにこんな問いを投げかけました。
じゃあ、今出てきたものに「共通するところ」って何やろう?
きょ、共通するところ…だと…?!
みんな改めてホワイトボードを見ながら考えを巡らせます。
・芸術/アートと呼ばれるものをつくりだすには、お金が必要やと思う
・オリジナリティは欠かせないんじゃない?
・現実に存在するものでないとアカンのちゃう?
・でも「発想」は芸術/アートになるかもしれない
・「人」がつくったもの? ーえ、でもAIがつくったものはアカンの?
・AIでもいいけど、人間が認めたものじゃないと芸術/アートって呼べへんと思う
・ゼロから新しく生み出したものは? ーじゃあリメイクとかカバーってアカンの?
・人と人、自分と他者のあいだにあるものなんちゃう?
・やっぱり他の人に感動を与える(それがたとえ0歳が描いた絵でも)ものって言えると思う
・自然がつくるものも芸術/アートって言えるんじゃない?だってそれがないと人間の営みが生まれへんと思うし
みんなからはこんな意見が出てきました。
賛成の意見も反対の意見も出てきて、そのたびにみんなで立ち止まりながら考えているような感じが僕にはしました。
おそらくこの問いに、そもそも「正解」はありません。
綿引さんは最後に「もやもやしたら、それでいい」と言っていました。
こんな風にもやもやするところから、何かを表現したい気持ちは生まれるのかもしれません。
芸術/アートってなんなんや?
あー、もやもやした…。
みんなも同じような気持ちだったのか、その日の<振り返り>はもやもやをぶつけるかの如く書きまくっていました。
これについてもまたご紹介したいと思います。
次回はどんなもやもやが待ち構えているのか?!(もうやめて~)
では、また~