早いもので、今年もあと一ヶ月を切ってしまいました。12月は「師走」というほど忙しい月なものの、クリスマスやお正月に向けた準備などで心躍る月でもあります。


　さて、そんな12月。知誠館では、今年度で知誠館を卒業する子たちの進路が決まりつつあります。みんなが卒業してしまうことは寂しくて仕方ないのですが、知誠館は「ずっといられる場所」ではないのだな、とみんなを見ていると実感します。いつかは巣立たねばならない場所。でも巣立った後も、いつでも帰ってこれる場所。
　知誠館の世界・常識が社会のそれと異なることは確かです。ですが、知誠館という世界で「変容」した子たちの多くが、その後に出て行った社会でも頑張ってやっていけているのを考えると、知誠館に通った子たちは、ここで自分の自信、自己肯定感を支える「自分の核（コア）」を作っていたのかな～と思います。
　ああ、なんだか話が脱線してしまいました。そう、今年度は、そんな卒業を控えたみんなの進路指導にも関わらせてもらいました。進路指導といっても、塾長と話し合いながら生徒が決めた希望進路に向けて、必要な提出書類に書くことを一緒に考えたり、推敲したり、といったことに関わっただけなのですが、自己ＰＲや志望動機などを書くにあたって、みんなといろいろな話をしました。迷いながらも進路希望を決めたこと、その迷いが完全になくなっているといわけではないこと、進路が確定した後にも心配はあることなど…。
　そんな話をみんなから聞いていて、不安を持ったみんなに私が伝えられることって何だろう、と、私自身もいろいろと考させられました。いろいろと考えたその中で、一つ、今の私が卒業までにみんなに伝えたいなと思ったことがありました。それは、「絶対に今決めたその道で生きていかなければならない、なんてことは絶対にない」ということです。
　軽々しく使うべきではない「絶対に」という言葉が2回も登場する怪しげな文ですが、今の私がみんなに伝えたい言葉はこれかな？と思います。進路を決める自分は、今も刻々と変化しつつある自分なわけですから、生きていきたい道や進みたい方向が変わっていくのは当然のことだと思うのです。だから、今決めたその道がしんどくなったり辛くなったりした時には、別の道に行ってもいいし、世界にはいろんな生き方があるから大丈夫、と伝えたいな～と思います。また、ひょっとするとこの言葉は、今実際に進路について考えている自分自身に対して送りたい言葉でもあるのかもしれません。
　少々気が早い話をしてしまいました。今年度卒業するみんなが知誠館に通う期間は、まだ3ヶ月ほど残っています。その3ヶ月間、みんなとの時間を大切に過ごしたいと思います。まずは、12月20日にある知誠館クリスマスパーティー！とても楽しみです。500円以内のプレゼント、何にしようかな？