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日誌

希望の灯

昨日私は、京丹波町にある地域支援センターにいました。
そこで行われたひきこもりの子どもを持つ家族会で話しをするためです。


会場に入って少し驚いたのは、
そのご家族の年齢がちょうど私の親のような世代だったことです。
いろいろ話を聞いていると
子どもさんの年齢は40~50歳
私と大して違わないのです。
ひきこもり歴は、どの方も10年以上
ほとんど家から出ることがない方もおられました。
「今まで本当にいろんなことをしてきましたが、もう何をやってもダメなんです・・・」
そんなコトバがとても印象的でした。
私はご家族の方に
「今、どなたかに相談されておられる方はおられますか?」と尋ねました。
するとほぼ全員の方が、
保健所や町の福祉担当、医療機関などにつながっていることもわかりました。
ご家族の思いは、
何とかして子どもが家から外へ出てほしい。
そして、何らかの仕事を見つけてほしい。
この二点に集約されています。
みなさんからいろんなお話を聞かさえてもらう中で
私の中にある考えが浮かびました。
「もう何をやってもダメ」と思われている限り
状況は改善しない。
とすると、
まずご家族のみなさんに「希望」をもってもらうことができないだろうか?
そこで思いついたのが、
子どもさんたちに自宅で何らかの仕事をしてもらうということ。
「家から出る」ということのハードルがあまりにも高いのであれば
出なくてもいいじゃないですか
家でもできることを見つけてくればいい。
それぞれの子どもさんにできることを伝えてもらい
そのできることを使った仕事を見つけてくればいい。
場合によっては、町や府の助成をうまく使いながら
ご家族が中心となるひきこもりの仕事創出プロジェクトを起こしてみる。
大きな資金が必要じゃない。
わずかの収入でも、今まで何もしてこなかった状態からは
大きな前進です。
少しのお小遣いが、彼らの希望を作り始めるかもしれません。
だから、やってみませんかと
私はご家族に提案をしたのです。
すると少し表情が和らいできました。
「キーワードは、希望です。
みなさんが、希望を見い出すことで
子どもさんにも希望が生まれます。
ぜひ始めてみましょう!」
そんな話をして、今回の家族会が終了しました。
できないことに注目するのではなく
できることに注目する。
そうすることで小さな「希望の灯」がともる。
大事なことは、その灯を大事に育てていくことなのかもしれませんね。
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