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日誌

ひきこもりも3年すれば飽きてくる

そう答えてくれたのは、現在22歳になるアキオ。彼は高1の時にクラブの人間関係のもつれから不登校になり、そこから3年間のひきこもり生活に入ります。
「最初の1年目はよかったです。でも2年目くらいからだんだん苦しくなり、3年目はほとんど精神的に病的な状況でした。部屋のカーテンを開けることもなく、どんな風にしたら死ねるかを考えていたように思います」


そんなアキオがお母さんに連れられて知誠館にやってきたのは19歳の時でした。そこから彼はみるみる変わっていきます。通信制高校へ転学したアキオの評定平均は4.9。とてもきちんとした学習姿勢が、彼の自信を育てました。そしてこの春、知誠館を卒業するアキオの進路は、料理の専門学校。知誠館の体験活動でお世話になっている製菓の先生の影響を受けてパティシエをめざします。昼間はホテルの製菓部門で働きながら夜間に学校へ通うそうです。そしてアキオは今、近所のスーパーで早朝から働きながら専門学校の学費を自分で稼いでいます。
知誠館では、いつも冗談ばかり言って周りを和ましてくれているアキオ。そんな笑顔を支えているのは、どうしようもなかったひきこもり生活から自分自身を這い上がらせることができた自信なのかもしれません。
※プライバシーに配慮するため、文中に登場する事例はすべて仮名とし、状況に応じて加工が施されております。