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日誌

合格通知

知誠館の卒業生から、関西学院大学人間福祉学部の合格通知が届きました。
中2で不登校になり知誠館へとやってきた彼女、そんな彼女の学校の成績は、ほとんどが「2」の状態でした。
そして1年余りで、その学力を取り戻しある私立高校の特進コースへと進学し、この合格通知を手に入れました。
まさに彼女自身の不登校経験が、その進路を切り拓くことになったのです。


そんな彼女が、大学の志望理由書を寄せてくれました。
本人の了解のもと、掲載させていただきたいと思います。
『 私は探求心を持った人間です。
 中学生の時に、いじめが原因で不登校になりました。家に引きこもり、外の世界との関わりを絶ち、自己否定に陥っていました。しかし、フリースクールに通い始めることで、私は変わっていきました。様々な生き方の仲間たちに出会い、刺激を受け、私は全日制高校に通うという目標を持って勉学に励むようになりました。そして、その中で自信をつけていき、何よりも、私にしかできない経験をしたことで、学校に行かなくても得られるものはたくさんある、普通じゃないといけないなんてことはない、と考えるようになりました。私は自分を縛ってきた固定観念から解放されていきました。
 そして、高校入学後には学校生活の中で、さらに多くのことを経験しようと前向きに考えられるまでに成長しました。児童福祉施設でのボランティアなど、様々なことに挑戦しましたが、とくにオーストラリア語学研修でホームステイや現地の学校での学習にさんかしたことは貴重な経験となりました。異国でコミュニケーションが難しい中でも、物事を伝えようとすると、心で伝わることに感動したことなど、多くのことを得ることができました。そういったことも含め、高校生活は密なものになりました。しかし、自分をふりかえってみて、私はまだ満足していません。さらにたくさんのことを吸収し続けて、常に成長していこうと考えています。
 このように、私の中には新しい経験をし、新しいことを学び、自分を高め続けようという探求心が培われてきました。目の前にあることだけでなく、その奥に新しい課題を見つけ出し、自分に課していき、その中で得たものをもって社会に貢していきたいと思います。』
 不登校という経験が、否定されるべきものからかけがえのないものへと変化する時、そこに彼女自身の成長があるのです。
 挫折や試練といったものは、すべて人が自分を振り返り、変容を遂げていくための機会へと置き換えることが可能なのです。
 私は不登校やひきこもりの経験を持つ若者たちに最も伝えたかったものは、そんなことなのかもしれません。
 合格おめでとう!
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