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日誌

自立支援

私は現在、亀岡市にある社会福祉法人松花苑の評議員をやっています。
年数回、評議会に出席して決算資料に目を通したり、事業計画書を承認したりするわけですが、
その資料の中にたくさんの「自立支援」という文字が出てきます。


社会は、障がいを持つ者たちに「自立」を要求します。
彼らを施設の中で支援するのではなく、積極的に社会の中で支援することを求めるのです。
そのため松花苑でもグループホームを推進しているのです。
そして、そのグループホームの運営については、助成が下りるような仕組みになっているようです。
しかし問題は、社会が障がいを持つ彼らを受け入れようとしないことです。
グループホームの新設については、まず地域がすんなりと受け入れてくれることはないと、関係者の方々は言います。
「得体のしれないものは、近づいてほしくない」
障がいに対してまだまだ理解が乏しい社会の中では、残念ですが排除の原理が働くのです。
自立支援を進めようとする社会と、障がいを受け入れようとしない社会、
そのダブルバインドが障がいを持つ人たちや支援をしている人たちを苦しめます。
まだまだ私たちの社会は、福祉を誇れる国ではないのでしょう。
未成熟な福祉への理解が、そこにあるように思います。
「自立支援」という4文字が私たちの社会にしっかり根付くためには、私たちは障がいを持つ彼らに多くのことを学ばないといけないのかもしれません。