自分にしかわからないことを語る
こんにちは、学びの森の王です。
前回に引き続き、今回は小学生向けの心理学ゼミ(こころゼミ)での様子について書いていきたいと思います。
小学生クラスの参加者は7人!
中高生は2クラスに分かれていたので、小学生の方が大所帯ですね笑
中高生クラスと同様に、はじめにゼミの目的(自己理解、他者理解、探究)を共有した後に、こころについての問いを立ててもらいました。
「なぜ人は嘘をつくのか?」
「なぜ笑うと涙がでるのか?」
「感情について知りたい」
「こころは何でできてるの?」
「人はなぜ犯罪をするのか?」
「なぜ個別学習で集中できないのか?」
「なぜ言われたことを忘れるのか?」
「なぜ集中が続くことがあるのか?」
こちらの方でも、様々なテーマが出てきています。
特に、「こころは何でできてるの?」という疑問はとても答えが出そうにない、、、
けど、考えるという経験が大事ですからね!
さて、小学生たちの強い要望もあり、まずは「なぜ人は嘘をつくのか?」というテーマに取り組むこととなりました。
ここでまずみなさんに、「嘘をついたことはあるのか?」「どんな嘘をついたのか?」についてきいていきました。
もちろん、みなさん嘘をついたことがありました笑
(保護者の方には言わない約束をしているので、ここでは書かないことにします笑)
「みんな嘘つきじゃん!」と指摘すると大爆笑
「先生も嘘ついたことあるくせに!」と言われる羽目に…
それはさておき、自分がついた嘘を話している時の子どもたちの表情がとても印象的でした。
何か、とても楽しそうだなと。
なにか、自分の隠し事を、みんなに共有したそうな感じですね笑
たしかに、自分がついた嘘は、自分にしかわからないものです。
それは、まだ誰にも共有したことがない。
その意味では隠し事なのかもしれません。
それをみんなに知ってほしいって、どういうことなんだろう?
そこには、彼らなりの自己表現があるのかもしれません。
「自分ってこんな人!それをわかってほしい!」
自分を知ってもらえるという経験が、彼らにとって大きな意味がありそうですね。
自分にしかわからないことを語る。
それによって、自分のことを理解してもらう。
それぞれの生徒が、そのような経験ができるゼミになると素敵だなと思いました。
さて、迎えた第2回!
ここで行ったのは、「嘘つきじゃんけん」です。
ルールは以下の通り。
AくんとBくんがじゃんけんをします。
Aくんは自分が出す目を宣言します。このとき、嘘をついてもよいですし、本当のことを言っても大丈夫です。
AくんとBくんでじゃんけんをします。
Aくんが嘘をついていたのか、本当のことを言っていたのかが判明しますが、どのような違いがあったのか、他の人たちが観察します。
これが大盛り上がり!
嘘をついているときと本当のことを言っているときの違いがとてもわかりづらかったり。
嘘をついたときはまばたきが多くなると指摘されていたり。
嘘をつくときは無意識に先生の方向を見ていると指摘されていたり。
このゲームでは、自分が他人からどのように見られているのかを知ることができます。
それを通して、自分について新たな発見もできます。
自分が知らなかった自分を、友達から教えてもらう。
同じように、友達に友達自身のことを知ってもらう。
相互に自己理解、他者理解が深まっていく。
小学生の頃からこのような経験をすることで、彼らはどのようになっていくのでしょうか。
彼らの変容を、見守っていきたいです。