立場を超えて考える「自律」
こんにちは、学びの森の樋口です。
2学期に入り、1大イベントである合宿が無事に終わりました…!と、ほっとしたのもつかの間、合宿終了わずか2日後の8月31日に、ペアレントサロン(「親の学び場」から名前が変わりました)&BBQが行われました。
今回のペアレントサロンでは、学びの森の5つのキーワードのうち「自律」をテーマとしたグループワークを行いました。
まず、「『自律』とはどういう状態を指すか?」「子どもを安心して見ていられると感じるのはどのような場面か?」の2つの問いを設定し、参加者がこれらの問いに対して考えたことを自由にふせんに書いて、模造紙に貼りました。
そして、出てきた意見をキーワードで分類し、グループとしての考えをまとめ、最後に発表を行いました。
さて、私が不思議だな、と感じたのは、保護者・スタッフがそれぞれに、すなわち様々な立場・視点から「『自律』とはどういう状態を指すか?」について考えているにも関わらず、この言葉に含まれる様々な意味が、共通性・普遍性をもって現れてくるということです。
保護者の方は、「自分の子どもにとっては?」「客観的な定義づけにおいては?」「自分にとっては?」などの視点から、「自律」について考えておられたのだろうと思います。
スタッフも、「学びの森の生徒たちにとっては?」という視点はもちろん、例えば私(樋口)であれば「一人暮らしの生活においては?」など、一個人の視点からも「自律」について考えていました。
そして、様々な立場から、一人ひとりが書いたふせんを分類していくと、「人間関係の構築」「生活面での自立」「意思の表明」「自己理解」など、さまざまなキーワードでくくることができました。
また、発表を通して、あるグループ内で出てきたキーワードと、他グループで出たキーワードが所々似ていることもわかり、「自律」という言葉の輪郭、内包する意味の広さ、普遍性を改めて確認することができました。
「自律」という言葉は、その意味の広さゆえ、一人ひとりの定義や考えが全く同じものになることはないのだろうと思います。
また一方で、画一的な定義もないため、捉え方に不安や迷いが生まれやすい言葉でもあるのだろうと思います。
それでも、「子どもたちにとっての自律とは何か?」という問いを、保護者・スタッフのそれぞれ異なる立場から「いっしょに」考えることに、何らかの意義があるのではないか、そう信じることにしたいと思います。
さらに、グループワークを通して「自律」について考えた経験は、その場限りのものではないのだろうと思います。
一スタッフとしては、今後子どもたちとの関わりにおいて迷ったり、悩んだりしたときに、「その子にとっての『自律』とは?」という問いを立てて、関わりの方向性を考える糸口にしていきたいと思います。
ご参加いただいた保護者の皆様、様々に考えるきっかけをいただきありがとうございました。
さて、ペアレントサロン終了後には、学びの森の庭で毎年恒例のBBQを行いました!
保護者の方が作ってくださった料理を、写真だけですが共有しようと思います。
見た目以上に、想像を絶するおいしさでした…!
さらに亀岡牛もふるまわれ、おいしい料理とお酒を楽しみながらゆったりと交流することができました。
家庭での子どもたちの様子や、保護者の方自身のお話も聞くことができ、とても貴重な機会になりました。
次回は2026年1月末の開催を予定しています。たくさんの方の参加をお待ちしています!