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日誌

光の不思議にせまる

どうも、学びの森のキノシタです。

先日、京都府教育員会が推進している「子どもの知的好奇心をくすぐる体験授業(出前・受入授業)」がおこなわれました。

これまで開講は公立の学校に限られていましたが、今年から学びの森のようなフリースクールでも開講できるようになったそうです。

その分野の第一線で研究をしている人の話を聞く機会なんてめったにない!
ということで、学びの森でも早速活用することにしました。

 

講座は小学生を対象にしたものから、高校生を対象にしたものまで、とても幅広く用意されていました。
学びの森では、小学生を対象とした講座の中から生徒の希望を聞き、一番人気のあった講座を申し込みました。

 

その講座のテーマが、今回のブログのタイトルでもある「光の不思議にせまる」です。
講座を担当してくださったのは、京都大学理学部教授の常見教授でした。

 

 

隣のコミュニティセンターを借りて、いざ光の不思議な世界へ!!

 

とその前に・・・カレーの話!?
京大の近くには、カレー屋さんが多いんだとか。
でも、そもそもなぜカレーは「カレーの色」に見えるのだろう?という話に。

 

カレーの話から、僕たちの目に見える「色」と「光(のスペクトル)」の関係に話へ。

 

 

いやいや、光のスペクトルってなんぞ?という生徒たちに手渡された一枚のカード。

 

 

なんとこの装置を使えば、電球の光を「光のスペクトル」に分解してみることができるんです!!
四角い穴をのぞいたら…「うわぁーーー!きれいーーー!!」
光のスペクトルが見えました!!

 

 

じゃあ、この電球はどう見えるでしょう?
教授が赤いセロファンをかぶせた電球を取り出します。

 

 

え、さっきと見え方違うんですけどーーーー!

じゃあ緑のセロファンをかぶせたら?

 

また見え方違うんですけどーーーーーーー!!

というなんとも不思議な現象が。

じゃあ金箔を通して蛍光灯を見ると、、、?

 

 

青色に見えるんですねーーーー!初めて知りました。

普段意識することのない光のスペクトルを、文字通り「目の前で」体験することができました。

 

こんな風に、光をスペクトルに分解することを「分光」というそうです。
生徒たちはこの分光装置がたいそう気に入ったようで、講座が終わってからも、何度も覗いていました。

 

さて、分光の次は「偏光」です。
僕も一度は見たことがある「偏光板」が手渡されました。

 

 

この偏光板、同じ向きで重ねると向こう側が透けて見えるんですが…

異なる向きで重ねると、真っ黒になって見えなくなるんです!

 

「うおぉ!色が変わるー!!」
偏光板をぐりぐり回転させながら、驚きの声が方々から聞こえてきました。

 

 

見える?見えへん!

見えた?見えた!

みたいなやり取りを100回は繰り返したんではないでしょうか。小学生たちには特に楽しそうにしていました。

 

この他にも、いくつかの実験をして講座は終了。
最後に僕から、教授の研究ってどんなことされてるんですか?と聞くと・・・

 

めちゃくちゃ熱心に説明してくれました!!
でもごめんなさい、1mmもわかりませんでした!!

 

教授によれば、今この世の中にある物質で、我々人間が把握できている物質って、たった6%しかないんですって。
たった6%ですよ!6%!!

その他の物質は、存在していると”仮定されている”だけ。

 

そんな「わからないことだらけ」の世界で、僕は教科書や本に書いてあることを読んで、わかった気になっているだけなんだなぁと思いました。
また、そんな「わからないことだらけ」が前提の世界を探究し続けている人が、たくさんいることにも驚きました。

 

この世界には「わからないこと」がまだまだ山ほどある。
この前提を大切にしていきたいなと思いました。

 

来年度もこの事業を活用していきたいと思います!

常見教授、改めてありがとうございました!!

 

以上、報告でした。

では、また~