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日誌

新しい立ち位置で関わる

先日、あかたちかこさんに「性教育」の出前授業をしていただきました。

 

・「性教育」は広い意味で「人と人との関係」を考えるものだということ

・「決して交差しない話し合いの時に相手とどうやって共に在るか」を考え続ける難しさと大切さを学ぶものだということ

 

田中先生のブログでも紹介されていたこの2点を、僕も印象深いなぁと思いながら聞いていました。

 

 

 

 

授業のあと、高校生2人と僕とあかたさんで引き続き色々なことを話し合いました。

「好きやけど髪の毛は触られたくない」とか「好きとやりたいは別」とか、普段しない話ばかり。

フリースクールであっても、僕は「講師」という立場で生徒たちとある距離を取っています。

生徒たちもまた、僕という人間とある距離を取っていると思います。

そのフィクションの中で安心して話せることとそうでないことが必ずあって、そのひとつが「性」や「恋愛」のことなのかもしれないと思いました。

 

 

 

 

しかし、あかたさんが間に入ることによってその立ち位置に変化が生まれ、普段しない話ができる。

この「新しい立ち位置で生徒と関わる」ことが、僕にとってはとても大切なことに思えました。

学びの森という、ある種閉じられた空間に外からの風が吹くことで、スタッフと生徒の関係に変化が生まれる。

その新しい関係の上でしか、構築できない「何か」があると思います。

 

 

 

 

さて、ここまでは僕があかたさんの授業を受けた感想ですが、今日は生徒たちは何をどう考えていたのかも紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

まずは「手をつなぎたい/つなぎたくない」の話から

 

・全員から理解されることは難しくても、理解しようとすることは大切だと思った。

・今まで考えたことなかったけど、考えて自分の気持ちを言葉にして話し合うことが大事だと思った。

・自分とは違う意見を聞くのもいいと思った。

・今までに見たTVドラマや漫画によって、パートナーと「手をつなぐ」ことの「当たり前さ」が作られていると思った。

・「手をつなぐ」のは「ふつう」のことじゃなくて、自分の考えだけで決めるのはよくないと思った。

・どちらの意見が「良い」か決めることの怖さもあると思った。

 

 

 

 

 

 

次に「LGBT」の話から

 

・単語や概念の説明が難しかった。

・知らないことがたくさんありすぎた。

・「LGBT」や「不登校」などの「マイノリティ」が持つ「幅」を感じた。

・相手も自分も、ひとりの人間として関わることが大事だと思った。

 

 

 

 

 

最後に「授業全体」について

 

・あかたさんの動きが面白かった。

・「性教育」で取り扱う問題は、現実起こりうる(起こっている)ことだと思った。

・こういうテーマで話し合ったことがなかったので、新鮮だった。

・ちょっとしたことでも、意見が本当に多様なんだと思った。

 

 

 

 

生徒たちもあかたさんの話から色んなことを考えていたようです。

こうしたことを、僕は生徒たちと同じ年齢のときに考えていなかったように思います。

 

 

 

 

友達と恋愛について話をすることはありましたが、それは「恋バナ(という名の愚痴の言い合い?)」で終わっていたと思います。

もちろんそれも大事だと思っていますが、こんな風にみんなと議論する形で、また考え続けるような深い問いを刺される状態で「恋愛」や「性」について考えた経験はありませんでした。

あかたさんは年内にあと2回来てくださるそうなので、次はどんな場になるのか楽しみです。