いこかつくろか東九条マダン
11月3日、学びの森の生徒たちと一緒に「東九条マダン」というお祭りに参加してきました。
これまでブログでフィールドワークのことや、出店に向けての準備の様子を紹介してきましたが
今日はその本番の日!
朝8時50分にJR京都駅に集合し、みんなで現地へ。
遅刻せずに集合できたことにとりあえず一安心。
生徒たちに「昨日寝れた?緊張してる?」と聞くと、「ふつうに寝れた。余裕。」とのこと。
僕は昨日の夜緊張をほぐすためウイスキーをたらふく飲んだのに…。生徒たちのほうがハートが強いですね。
会場に入ると、そこはもう非日常。
みんながせっせと出店やステージの準備をしていました。
僕たちもいざ「たこせん」の準備に取り掛かります。
と、次の瞬間!
僕「はっ!…お金入れるやつ忘れた!おつりのことも考えてなかった!」
生徒<えー、何してるん?ちゃんとせな!>
僕「うるさい。コンビニで両替したらええねん。そして封筒ぐらい作ればいい!」
生徒<いい加減やなぁ…。>
僕「は?指ちぎれるかと思うぐらい重い荷物持ってきたの誰やと思ってんねん」
生徒<…。(無視)>
とまぁ、こんなハプニングがありながらも、なんとか準備は終了。
パレード隊の演奏とくす玉割でお祭りがスタートしました。
生徒たちはローテーションを回しながら、店番と呼び込みに。
店番組は初めてのお客さんが来たとき、あたふたしすぎでもたつくもたつく…。
呼び込み組は「た、たこせんいかがっすか~!」とまだどこか恥ずかしそう…。
こいつら大丈夫かな?と心配になりました。
しかし、慣れてくればそんな心配もどこかへいってしまいました。
店番も次第に生徒たちだけで回すことができるようになり、なかば押し売りのような呼び込みで出店は大盛況。
ある男の子は買いに来た子どもに、「たこせんに絵描いて」と言われ
「ちょっとまってね~」と言いながら苦手だと言っていた絵を描き、喜んでくれた姿を見て満面の笑みを浮かべていました。
またある男の子は、普段人前に出るのも嫌がっていたのに
「東九条マダンウルトラクイズ」という出し物を手伝い、大勢の観衆の前で○×カードを自信満々に掲げていました。
またまたある男の子は、中学校時代の先生にばったり遭遇し
いつもなら気づかれないようその場から逃げ出すところを、勇気を持って話しかけにいっていました。
またまたまたある男の子は、校門で何度もたこせんの呼び込みをして
おっちゃんに「4枚持ってきてくれたら1000円で釣りはいらんぞ」と、自分がとってきた注文を嬉しそうに報告していました。
色んな人と関わりながら、それぞれの仕事を一生懸命こなしていたんだと思います。
学びの森の生徒や先生が応援に来てくれてからも、その勢いは止まらず、むしろ一段と高まっていきました。
一番最初に生徒たちが掲げた「みんなで参加する」という目標は見事に達成されていました。
こういう姿を目の当たりにして、僕は反省しなければならないことがたくさんあると思いました。
もともと、東九条という地域でフィールドワークをしようと思ったのも、この東九条マダンに参加しようと思ったのも、
「他者に自分を開く(開かれる)、そのつながりの中で学ぶことの難しさと楽しさを共有したい」
という思いからでした。
それは、僕の中で彼らが「他者に開かれていない、学びの森という環境に閉じている」という偏見があったからだと思います。
しかし、それは大きな間違いでした。
先ほど書いたように、生徒たちはそれぞれ色んな人に出会い、色んな人と関わる中で学んでいました。
「閉じて」いただなんてとんでもない、めちゃくちゃ「開かれて」いたんです。
そして、そうした生徒の姿が、誰かを「開く」こともあったと思います。
もちろん、東九条マダンという場、そこに関わる人たちが「開く/開かれる」ことに寛容だという側面もあると思います。
しかし、そういった場であれだけ自分たちを開くことのできる資質を、生徒たちはもともと持っていたのではないでしょうか。
またしても自分の視野の狭さに気づかされた一日でした。
最後に少し、お礼を言いたいと思います。
保護者の皆さま、東九条マダンの実行委員会の皆さま、その他大勢の皆さま、
生徒と僕が好き勝手して楽しむことを後押ししてくださり、温かい目で見守ってくださって本当にありがとうございました!
いこかつくろか東九条マダン、めちゃくちゃ楽しかったです!